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天上へなんか行かなくたっていいじゃないか。ぼくたちここで天上よりももっといいとこをこさえなけぁいけないって僕の先生が云ったよ。

160円で改札を抜けて、ホームにも降りないまま立ち尽くしてた。
何度も発車のベルを聴いて、「どこにも行かない」、も、旅なんだと知った。

旅、している。

知ってるんだ。
他にひとの居ない車両の、窓際の席にひとり座る私の胸ポケットには、きっと誰も見たことの無い切符が入っている。
でも、私もそれを見ることは無い。

行き先や座席を確認することなんて、もうやらなくていいんだから。

汽車に乗って/YUKI
汽車に乗って
だから、気付けば再生回数たったの1回でも、ちっとも気にしないんだ。



窓のふちに置いた緑色した瓶に、気の抜けたレモネードがあと二口分くらい残っている。

もう出発してから随分と経ったけれど、アナウンスのひとつもない。
トンネルを抜けるときの轟音に消えたのか、うたた寝している間に聞き逃したんだろうか。

…そもそも私は今、起きている?

もう窓の外はすっかり暗くて、これが山間の風景なのか、海岸沿いを走っているのかさえも解らない。
ちょっと身体を通路側に傾けて、前後の車両に繋がる扉を覗いても誰かが居る気配なんてない。

今度は目を閉じる。深く。意識的に。
すると、どこかに行きたくてこの汽車に乗ったはずなのに、気がつけば元居た場所が瞼の裏の近いところに、出発する前よりもよほどくっきりと見える。
それは”特別”と呼ぶに値するほど、愛しくも、懐かしくも、特段戻りたくもない。
でもひとは考える。

「もし帰れるのならば」

そしてその答えは…
ふっと、そう考えたひとだけが、誰に向けるでもない笑みを浮かべる。

誰に向けるでもない笑み。
あなたにでも、わたしにでも、だれかにでも、なくて。
でも、だれにも、じゃない。

彼女がそういう風に笑うのを、もしかしたら私は初めて見たんだ。

目を開く。静かに。今度は自然に。
目を閉じる前と変わったことを探す。
…あった。

地平線が見える。微かに。

ただ、それだけの歌だ。

だが、それほどの唄だ。
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ま★

Author:ま★
こんにちは。
ようこそおいでくださいました。

頭の中はとても愉快なやつです。
見た目はとっても冴えないですが。

更新は気まぐれになりそうですが、できるだけ頑張ります。

パーティーの招待状には、終わりの時間を書かないそうです。

しかしこのパーティーの本当に怖いのは、そもそも終わりの時間は永久に訪れそうにないこと。

ごゆっくり。

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