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ヒトハ自分ガ手二セヌモノ二ダケ、愛シイ名ヲツケ、ソレヲ呼ブ。

…危ない。

かなり、いつにもまして、わけのわからないことを言いそうだ。

天使の名を持つひと。
歌声が聴きたいけど、今夜はやめておくよ。
あれから365日経ったってだけ。
今日はわたしにとっての「その日」じゃないしね。
なんの区切りをつけることもない、1年だったよ。そりゃ少しは寂しいけどさ。
でもゴシップ誌は今でもあなたを追っかけてるよ。飽きさせないね。

今日は、そんなあなたと聴く気持ちで。

Human After All/Daft Punk
Human After All

なんでもいい。
何かの名前を呼んでみて。

そう、今あなたが呼んだものの名前。
それは、あなたがそう呼ぶしかない名前なんだ。

それそのものの善し悪しじゃなく、そう呼ぶことを、その名をつけたひとも、その名を呼ぶあなたも切に願ってる。
それは、呼ばれたものでさえ…



例えば「りんご」。

「りんご」の名を呼ぶ、あなたは、絶対に「りんご」じゃない。

呼ばれた「りんご」もまた、絶対に「りんご」になりえなかったものだ。

だってそれが本当に、有無も言わせぬ「りんご」なら、それに「りんご」の名前は要らなかったのだから。

ただ、あなたに「りんご」と呼ばれた瞬間から、それが「りんご」になるための闘争が始まる。

丸っぽく、なるべく甘く美味しくあろうとし、切り口は、塩水にでも浸けておかないとすぐに茶色に変色しようとし、ぱっさぱさになろうとする。

それが「りんご」っぽさであり、その名を呼ぶひとはそれを求めている。

呼ばれるそれも、「りんご」らしくあろうとする。



持たぬものが、名前なんだ。

「りんご」をあなたの名前に変えてみて。



その名を呼ぶ誰かが求めていて、あなたもそれを求めている。
なのに絶対に手にできない。呼ばれ続ける間はずっと。
それが、あなただ。



歌い継がれようとしない歌が出来た。
もう、からだひとつではとても再現できない声とリズムで、内側へと迫ってくる。

見ようとしない目に、聴こうとしない耳に、唄おうとしない唇に、やってくる。

だからこれは、歌って呼べない。

そう呼べないから、それは、手にしているってことだ。

持っている。



最後にかかるのは、愛しそうに呼ばれる幾多の「emotion」。

つまりは、わたしたちは、これを絶対に手にできないのではなかろうか。

Human After All

わたしたちに残されるのは結局、「emotion」との絶対的な隔たり。

そう呼ばれるだけの何かはそこに在るのに、いつまでたっても、その名を棄てることはできない。
だってわたしたちはそれを手にできないのだから、そう呼び続けるほかない。



持っている、この曲が、絶対に持てないものを呼ぶ。



愛しい名を呼ぶ。
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ま★

Author:ま★
こんにちは。
ようこそおいでくださいました。

頭の中はとても愉快なやつです。
見た目はとっても冴えないですが。

更新は気まぐれになりそうですが、できるだけ頑張ります。

パーティーの招待状には、終わりの時間を書かないそうです。

しかしこのパーティーの本当に怖いのは、そもそも終わりの時間は永久に訪れそうにないこと。

ごゆっくり。

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