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あなたが与えてくれるもの/わたしが渡せないもの

新年あけましておめでとうございます、た。



こういった時候の挨拶ですらも、相変わらず時流に乗れていないというのは我ながら情けない話で。
新年も迎え、2週間経ったところ。
私の本日の予定には”年賀状の返信”が控えている。『寒中見舞い』にしてしまわないのは無礼なように思えるけど、お年玉くじつきの年賀はがきを送りたい。
相手に美味しいものでも当たれば嬉しいが、あの抽選はいつ行われるんだっけ(今調べたら1/22らしい)。
小さなことだが、こんなことを考えてくれたひとに感謝したい。きっと優しいひとだったに違いない。

今の私が、ひとに関してこんなことを考えているのには理由がある。
ひとに関する、ある”体験”を終えたばかりだからだ。

…要は、本を読んだという話。

新年に入ってから2冊。
でもどちらも半日以内には読み終えている。
私にそんなことをさせるなんて並大抵の本ではない。知っておいてもらって、きっと損はない。

花言葉をさがして/ヴァネッサ・ディフェンバー著/金原瑞人・西田佳子訳
花言葉をさがして
ロマンチストを自称するほどではないが、花言葉にはもともと興味がある。
星の物語にも持っているような興味。

ミレイのオフィーリアの絵がすきだ。
オフィーリア
緻密な描写…たしかにそうだと思うが、写実的とは思えない。溺死体は綺麗なものではないと聞いているから。
哀しい死を遂げた少女の姿も綺麗なのだが、小川に様々な花が浮かんでいることが、絵全体をもっと「美しい」と思えるものにしている。
それと同時に、やはり写実的ではないなと強く思わせる意味を感じさせる。
浮かんでいる花は色とりどりで、とても無作為に集めたようには思えないのだ。
花束を、描きたかったかのようにさえ思える。
絵がすきだったので、自分には到底理解できないだろうと思いながらも”ハムレット”を読んだことがある。大学に入学して地下のショップで初めて買ったのはハムレットの文庫本だった。新潮文庫の。表紙がかっこよかったから新潮文庫のにした。
案の定、自分をぞうきんのように絞ってみても読んだ感想などこれっぽっちも出ないくらい理解できなかった。
ただ、本を読んで確信した。
やはりあの絵の花には悲恋に死んだ少女に関する…その少女本人以上の意味がある。

花言葉だ。
いくつかのウェブサイトで調べてみた。
やはりあの色とりどりの花は、美しい自然の情景において、美し過ぎる不自然さの塊だった。
同じ季節に咲くはずの無いものがいくつも描かれている。
やっぱり、花言葉のためだった。

花言葉を探して、の主人公であるヴィクトリアは、花言葉を数少ない自分のコミュニケーション手段として大事にしてきた。複雑な生い立ち、青春と呼ぶにはあまりに険しい短い春、しかし花はヴィクトリアには、いつも良い友人であり続けた。その友人たちが伝えてくる言葉は、ヴィクトリアにとっては他に代えられないものだった。
単なる”word”ではない。”language”だ。
それは次のアクションを産む。こだまのように共鳴しあう、愛の手段のひとつである。
運良く愛に出会うことができれば、必ず、投げかけた言葉は還ってくる。烈しかったり、優しかったり、苦しかったり、ときにはそれがこころから憎らしかったりもする。
それでも花は咲き、次へと種を残す。それを、信じていて良かったと、素直に思える話だった。

さて、ミレイの絵には、一体どんな花言葉が隠れているんだ?!、と、私の投げかけた愛に応えてくれたあなたにお教えしておこう。

ミレイの絵に描かれているのは
スミレ:誠実・純潔・若い死、ケシ:死、ヒナギク:無邪気、ナデシコの一種:悲しみ、パンジー:物思い・かなわぬ愛、柳:見捨てられた愛、愛の悲しみ、ノバラ:喜びと苦悩、ミソハギ:純真な愛情・愛の悲しみ、忘れな草:私を忘れないで、キンポウゲ科の花:子どもらしさ、バラ:愛
らしい。

バラ?そんなのどこにある?
…オフィーリアの右足のドレスの裾あたりに一輪描かれている。
白っぽいから私もバラとは気付かなかった。
バラの花言葉は、愛。
でももっと細かく言えば、花の色によってもその意味は変わってくる。同じ色の花でも、様々な解釈がある。
白っぽいバラになれば、より、少女の無垢を表す。
緋色(つまりスカーレット)なら、「情事、灼熱の恋、陰謀」等。

では深紅なら?
こう言うひとも居る。

『死ぬほど恋いこがれています』

容疑者xの献身/東野圭吾
容疑者x
新年2冊めはこちら。
この時が来るのを待っていたように、なぜかやんわり避け続けてきた東野圭吾作品です。

ヴィクトリアは疑っていた愛を信じなおして見つけたが…
どちらかというと、真逆の物語のようで…。しかし、確固たる愛は、そこに最初から存在した。そして永遠にそこを立ち去らなかった。
明確な解は、幾度反証を試みようとも全く揺るぎの無いものだった。

こういう物語に出会う度に、作家には感心させられる。
なぜこれほどの展開と結末を用意して、それを最後まで破綻無く、美しく、かつ、辛抱強く書き続けられるのだろう。私には全く考えも及ばない世界だ。それに…あんなに愛すべき人間の本質を、普遍の美しさを…自分が見つけた、宝物を、皆に惜しげもなく手渡してしまうのか。
いや作家に限ったことではないな。同じことを、ミレイの絵を見ても感じるし、とにかく、感心させられることに出会う度に私は思う。「なぜ、打ち明けてしまったのだろう」と。そしてだからこそ、秘密を分かち合っているような…甘い気持ちに浸っていられるのだ。

パズルのピースのように、”word”が並べられていた。
しかしそれは、圧倒的な質量と熱量をもつ愛の、裏打ちにすぎなかった。
手段を大切に思う人間。手段を選ばず結果を守り抜く人間。
愛は、もっと多面的なものだと、知っているつもりが、また思い知らされてしまった。

なぜ、その秘密を打ち明けたのだろう。
なぜ、こんなに美しいものを自分一人の胸に閉じ込めてはおけないの?

花が綻ぶように、秘密は咲いてしまう。
忍んで、隠して、それほどに焦がれた恋心が、あんなに人目を惹く深紅で暴露されてしまうように。
でも私は、ずっとこの秘密を知りたかった―――手放しでそう思える素晴らしい作品だった。



今年は早速手応えある作品に立て続けに出会えて、しあわせな幕開けである。
私も何か応えなければ!!!
…と、いうことで、3度もやれば『毎年恒例』と名乗れるであろう、『今年の目標』!打ち立てました。
一昨年は『強さ』、去年は『動く』。自分なりにテーマに沿った生き方ができるようになってきた気がする!
今年は………

ずばり、『速度』!!

スピードである。スピードではあるが、ホワイトラブではない。
星の速度により近づく。
しかし、場合によっては花の命も延ばせるくらいに、速度を支配していきたい。
相対性理論に挑む学者の気持ちってこんなだろうか。

今年は、速度だ。

言ってる傍から、2週間遅れの、『今年もよろしくお願いします』!!!
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Author:ま★
こんにちは。
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頭の中はとても愉快なやつです。
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しかしこのパーティーの本当に怖いのは、そもそも終わりの時間は永久に訪れそうにないこと。

ごゆっくり。

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